夫に直撃インタビュー! 「男性育休」について運営メンバーの夫はどう考える?
こんにちは!
育休プチMBA勉強会2019年春の運営メンバー(広報チーム)です。
夫が育休を取る(もしくは産前産後に何らかの形で休みを取得する)ケースは増えていますが、実際のところ男性は育休をどのように過ごし、どのように考えたのでしょうか?
前回の特集記事「緊急アンケート!運営メンバーの「夫の育休」体験談」はこちら。
7名の運営メンバーがそれぞれ家庭内で夫にインタビューを行ったところ、「男性育休の実際」が見えてきました。
Q. なぜ男性育休を取ろうと思ったのですか?
目立ったのは、「会社に制度があるから」または「妻に言われて、必要だと思ったから取った」という、どちらかというと外的要因がきっかけとなった人が多かったことです。また社内に男性育休者の前例があることや、ちょうど繁忙期ではなかったので取れた、という個別の背景が作用していることも分かりました。
「自分が育休をとれば、妻のブランクを短くできると思った」「上の子がいることで、自分が休まないと家が回らないと思った」という家庭の事情を考慮して育休を取得した人もいました。一方で「取らないと妻に後でずっと言われそうだったし、自分としても初めが肝心だと思った。休みを取れば”やった”って言えると思ったから」という本音も飛び出しました。
ちなみに大半の家庭では、夫の育休期間は一週間程度でした。
Q. 育休中はどのように過ごしましたか?
夫たちの回答を総合すると、3つのカテゴリーに分類できました。
・家事(炊事、洗濯、掃除、食器洗い、買い物)
・育児(夜中を含む調乳、ミルク授乳、オムツ替え、お風呂、寝かしつけ、上の子のお世話、保育園への送迎)
・諸業務(入退院の手伝い、出生手続き等役所手続き)
「真夜中以外は基本的に妻と同じ生活パターンだった」「自分の時間が取れるかと思ったが、忙しかった」という声が聞かれました。タスクを羅列しただけでも重労働ですね。特に家事などは、育休に入る前に慣れておくと良さそうです。
Q. 男性育休を取って良かったですか?
全員一致で「良かった」という回答でした。理由を聞くと、妻のサポートができたから、育児のスキルやモチベーションが上がった、上の子と過ごす時間が増えたことでより仲良くなれたという声がありました。
また、「育休を取らなければ考えなかったことを考えた。例えば、日中自分がいない時の妻の過ごし方を知った。街で平日昼間に意外とお父さんが育児している姿があることを知った。良い意味で、自分がいなくても仕事が回ることを知った」という実感のこもった感想を聞くこともできました。
Q. あなたの家族にとって理想的な育休期間はどれくらいだと思いますか?
産後2週間〜1ヶ月間という回答が最も多かったです。なかには3ヶ月、6ヶ月という意見もありました。1ヶ月以内であれば仕事の都合もつきやすそう、子供のことを考えると生活リズムが少しずつ整ってくる3ヶ月頃、また保育園に入れていいと考える6か月頃という理由があがりました。
一方で、1週間以上休んだら会社で居場所がなくなる、といった危機感のある回答も見られました。
Q. 男性育休を取って、家事や育児において大変だったことは何ですか?
複数の夫が「調乳に手間取り大変だった」と答えてくれました。「調乳家電を買ってからは夜中の調乳が楽になった。」という体験談は参考になりそうです。今は液体ミルクもあるので、授乳を妻だけのタスクだと固定せず分担できると良いですね。
また、上の子がいる夫は「子供の機嫌を見ながら、効率よくご飯を準備しながら食べさせるのは苦労した。」と話してくれました。長期間育休を取った夫からは「社会との接点、人との会話が減った」ことが大変だったとのこと。これは妻側も同じような困難を感じる人が多いのではないでしょうか。また、今後男性の育休取得が社会に浸透したら、このような問題も顕在化してくるかもしれません。
Q. 男性育休を取って、職場において大変だったことは何ですか?
大半の夫は1週間程度の育休だったので、職場における困難は「特に無かった」とのこと。一方で、「職場から離れていた時の仕事に関する情報収集が大変だった」「自分の仕事の引き継ぎのため、普段以上に丁寧かつ細かくお願いをして、迷惑をかけないよう、また理解を得られるように対応をした」という声もありました。
Q. 男性育休を取って、自分自身が変わったことはありますか?
ほぼ全員が「特に変わらない」と回答しました。
「普段どれほど手際よく奥さんが対応しているか認識。自分が遅く帰ってもできる家事はなるべく対応するようにしている」という心がけを話してくれた夫もいれば、「自分の生活が仕事中心だったことに気づいた」「職場の子持ちの人に共感し理解できるようになった」と話す夫もいました。
Q. 仕事と家庭を両立するために、どのような工夫をしていますか?
家庭においては、「帰宅後にできる家事はすべて自分でやる」「妻とスケジュールに関するコミュニケーションを密にとるよう心掛けている」「子供と遊ぶ時間を常に逆算して行動する」「お互いに思いやり、出来ることは積極的にやる」という工夫を明かしてくれました。
また、仕事面では「なるべく残業しないで帰る」「職場にいると仕事を振られてしまうので、家に仕事を持ち帰る」、さらには「出世と家庭の両立は難しく、長時間労働が前提である出世は諦めている」という切り込んだ意見も出ました。
夫が仕事と家庭の時間配分の工夫について、「自分の状態を把握して、いま仕事と家庭にどういう配分で自分の時間を振り分けるのかを意識している」という意見もありました。「自分のコンディションがよければ、10あるうち仕事がこれくらいで家庭がこれくらいというように、仕事と家庭で体力を使い切るのではなく、少しでも息抜き時間を作るのが大切だと思っている。」と話してくれた夫がいました。
自分のコンディションを客観的に把握して「頑張りすぎない」という心がけは、ついつい家庭10となり疲弊してしまう育休中の妻側にとっても有効な考え方かもしれませんね。
———夫へのインタビューを終えて
妻である運営メンバーからは「普段聞くことが無かったから、夫はそんな風に思っていたんだ!と見直す部分もあり良かった」「改めて夫の考えを聞けて面白かった」という感想が複数あがりました。
“男性社員の育休義務化”が大きな話題になる中、一週間程度では夫の職場や家事育児に大きな影響はないものの、育休を通して家族の絆が深まる、育児のノウハウや自信が持てるという好影響が見てとれました。
ご協力いただいたメンバーの旦那さん方、ありがとうございました!