育休プチMBA

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ってなに?
育休プチMBAってなに?

子育てしながら産婦人科内視鏡手術トレーニングセミナーを企画・運営して感じたこと

2022/05/16

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”子どもを持ちながら働く”が当たり前になる社会を目指して――
育休中・復職している方も含めた多様なメンバーが集まる『育プチライター』によるブログシリーズ。
ときに悩み、ときに自分を奮い立たせ、でも前向きに楽しく”子どもを持ちながら働く”を実践中!そんな方たちのリアルをお届けします。

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こんにちは。

小学校3年生と年長さんの子どもを育てながら、フルタイム勤務をしている産婦人科医です。特に婦人科悪性腫瘍の専門医を目指してトレーニングしています。たくさんの出産に立ち合ってきた私は、子どもを得ることが、簡単なことではないことを知っています。せっかく可愛い子どもたちの母親になることができたのだから、子どもにとって「良い母親」でありたい、「良い子育て」をしたい、と思っています。一方で、仕事も楽しくて、患者さんや医療スタッフと関わる日々の仕事が大好きです。仕事が好きであるほど、医師として成長するために時間を使うことで、子どもと関わる時間が減ってしまうことに大きな罪悪感があります。特別な能力があるわけではない私が、子育てをしながら医師としてもっと成長したいと思うのは、中途半端な医師になり、中途半端な母親になるのではないか、患者さん、同僚、そして家族に迷惑をかけるのではないか、仕事も子育ても充実させたいというのはわがままな希望なのではないか、という悩みを抱えてきました。今回のブログ作成を通して、この自分の思いを分析し、皆様から意見をいただいて、自分自身の考えを深め、前向きに「仕事も子どもも愛してる」と言えるようになりたいと思い参加しました。今回は、私が企画に参加したあるセミナーの経験をシェアしたいと思います。         

昨年、ある企業が主催する子育て中の産婦人科医のための内視鏡手術トレーニングセミナー(以下、「Aセミナー」)の企画と運営に参加させていただきました。セミナーの目標を、子育てしながら産科婦人科内視鏡技術認定医を目指す、とし、その方法として、①内視鏡手術に必要な知識を学ぶ②ドライボックスという機材を利用した、体腔内縫合のトレーニングをする③キャリアについて学ぶ④子育てをしながら働く仲間を手に入れる、という4つを柱にプログラムを組みました。
そうです。まさに育休プチMBAをお手本にしました。

もう一つお手本にしたセミナーがあります。世界的に有名な婦人科医が主催する内視鏡手術のトレーニングセミナーです。(以下、「Bセミナー」)私は約3年前にBセミナーに参加しました。それまで奨学金返金のため地域の病院で勤務していた私はステップアップのきっかけを掴みたくて、参加しました。半年間毎日2〜5時間ドライボックストレーニングをやり続けるという地獄の?日々を過ごしました。この時一緒に参加していた医師たち15人のうち4人が子育て中の女医で、講師にも同世代の子育て中の女性の先生がいました。Bセミナーは過去には1/3が最終的に不合格となって卒業できない年もあった過酷なセミナーです。それまで私の周囲では子育てしながらフルタイムで働いている女性医師すらほとんどいなかったのですが、Bセミナーで出会った子育て医師たちは、日本のトップクラスの婦人科ラパロスコピスト(内視鏡外科医のことです)にならんと切磋琢磨していました。私の中で世界認識の大転換が起こりました。私の周囲にいる、子育てと仕事の両立に悩む若い医師たちに、こんなかっこいい医師たちと出会って欲しい!というのが、Aセミナーを企画した動機でした。

Bセミナーの目標の一つに「KOL(各分野のKey Opinion Leader)を育成する」があり、私が参加したBセミナーで新たなセミナーを企画するという課題が出ました。そこで私が提案したのが、子育て中の医師を対象にしたキャリアと内視鏡手術を一緒に学ぶセミナーだったわけです。幸い評価していただき、企業主催セミナーとして実行することができました。そこで出会った子育て中の医師たちとの対話を通じて、子育てしながら仕事をしてキャリアを積み重ねていく仲間がいることが大きな力になるという実感を得ました。一方で、客観的に見ると医師として母として妻として懸命に生きている彼女たちも、私と同じように患者さんに、職場に、子どもに、家族に、自分が子育てしながら働くことで、中途半端になって迷惑をかけているのではないか、という罪悪感を必要以上に抱えながら、生きているな、ということが印象に残りました。子育て期間を乗り越えられるかが、専門性獲得の研修到達度に大きく影響しますが、この罪悪感が子育て中のキャリア形成を歪めているように感じました。「罪悪感」を見つめ、ポジディブに捉え直して、自分の力に変えていけないか、と思いました。そして、今回のブログ作成に参加させていただきました。

Aセミナーでお話を聞いた小児科医の先生のお話の中に「自分が何をやりたいかがスタート」という言葉がありました。「他者から見て」自分にどんな価値があるのか、「良い」医師なのか「良い」母親なのか、から考え始めるのではなく、まずは「私が私であるために、何がやりたい?」ここからスタートしよう、と。とても腑におちて勇気をもらった言葉です。それでも罪悪感は消えませんが。

今回の育プチライター
かも
地方で婦人科医をしている。万年メガネが特徴。医師ではない夫と一緒に、歴史大好き、「ダーウィンが来た」大好きな小学生の女の子と、工作とお絵描きを愛する保育園生の男の子を育てている。2021年に子育てをしながら婦人科内視鏡手術の修練を行う企業セミナーの企画運営に関わったことから子育てしながら働くことについてあらためて考え直したい、と、ブログ参加を決意。

 

育休プチMBA®️は、復職後に起こり得る様々なケーススタディを用います。視座を高くもつこととはどういうことか、頭でだけではなく体感で理解できます。子どもを持ちながら働くことに不安な方、復職を控えている方、ぜひふるってご参加ください♪

前日15時までお申し込み可能です。

◆6/7(火)10:00-13:00【オンライン】
「時間制約をどう克服するかを考える」
(認定ファシリテーター:上松恵子さん登壇)
http://ptix.at/aUrr1p

◆7/5(火)10:00-13:00【オンライン】
「組織における自分の役割を考える」
(認定ファシリテーター:小林良江さん登壇)
http://ptix.at/XFkdoY

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