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【復職者インタビュー② 第1期 Tさん】

2017/08/23
こんにちは。第4期(春)運営メンバーのゆっきーです。 復職後の働き方をイメージして復職後に備えてもらいたい、今後のキャリアビジョンを描くヒントを提供したい、という思いから、運営チームでは育休プチ勉強会OGへのインタビューを実施し、配信しています。   第2回は、第1期のTさん(第3子の育休中に育休プチ勉強会に計3回ご参加)にお話を伺いました! Tさんは理工学系の大学院をご卒業後、研究開発職として現在のご勤務先に入社され、その後、会社都合で事業企画、事業推進の業務に携わり、この間に第一子を出産されました。 しかしながら今後のキャリアを考えた時にこのままではいけないと考え、自らご希望されて、第2子の育休明けから現在の部署(コンピュータの性能評価を行う研究開発系の部署)に異動されました。 現在は7歳、5歳、3歳の3人のお子さんのママで、2時間の時短制度を利用して9:20-16:10で勤務されています。 (前列の向かって右側がTさん。運営メンバー3人でお話を伺いました。) 0812_3   1. 育児と家事のサポート体制について <インタビュアー> 育児と家事について、パートナーのサポート状況を教えて下さい。 <Tさん> 夫は、土日の食事(Tさんと半分ずつで分担 )、学童のお弁当作り(現在夏休み中なので)を担当しています。保育園の送り迎えは基本的には私が担当していますが、週に1回程度は夫にお願いします。私が残業しなければいけない時には、保育園のお迎えから寝かしつけまでを夫が行います。 初めの頃は試行錯誤で喧嘩もしましたが、「2人がともに仕事で成長するモデルを考えたい」という私の気持ちを夫が理解してくれて、ともに働き家事育児も協力するかたちが出来上がりました。また、夫も私も、働き手は一馬力より二馬力の方がいざという時の安心感もあると思っています。 <インタビュアー> ご実家はどちらも遠方ということで、日常的なサポートは難しいですよね。 <Tさん> はい、日常的なサポートはないです。ただ、夫が海外出張で1週間以上 不在にするときなどは来てもらうことがあります。私の精神的な安心感が違うので。 <インタビュアー> ベビーシッターなどは利用されていますか? <Tさん> 日常的には利用していませんが、病児シッターを利用することがあります。 体調を崩した1日目は、子どもも精神的にも不安だと思うので、早退や休暇をいただいて自分か夫が看るようにしています。シッターさんにお迎えに行ってもらうことはしません。2日目以降になり容体が落ち着いてきたら、病児シッターを利用します。「1、2日は休むけどその後は出勤する」体制を作っておくことで、上司の安心感につながっていると思います。 公設の病児保育は自宅から遠いところにあり、枠も少ないので、あまり利用しません。公設の病児保育に比べると病児シッターは割高ですが、はじめに業者を選定する際、会社の福利厚生制度で割引が適用になるところを選んだので、負担が軽減され助かっています。 <インタビュアー> 家事代行は利用されていますか? <Tさん> 利用しています。3人目復帰と同時に家事代行の利用を開始しました。毎週水曜日の14時から4時間お願いしていて、鍵を預けていますが、家事代行の終了時刻を帰宅時間に合わせることで、 最後だけは顔を合わせられるようにしています。依頼内容は、水木金の3日分の食事の作り置きとお掃除です。4時間の内訳は、だいたい食事2.5時間、お掃除1.5時間くらいだと思います。 復職前の時間に余裕がある間に、複数の業者に見積もりを依頼してサービス内容を比較検討しました。比較してみると、業者の母体企業の事業によって得意分野(掃除が得意、料理のバリエーションがある 等)があったりして、結構違いがあるんだということが分かりました。自分に合うサービスを提供してくれる業者を復職前に選定できてよかったです。   2. 仕事を上手く回す仕組みについて <インタビュアー> 時間の制約がある中で効率よく遺漏なく仕事をするためには、職場環境を整えることや、仕事を上手く回すための仕組みづくりが必要かと思うのですが、そのために交渉・提案・手配・工夫されたことがあれば教えて下さい。 <Tさん> まず、復職前の面談で上司に自分の状況を細かく伝えました。自分は毎日こういう家事育児を担当しておりこれだけ大変なので、週1回の家事代行を導入して何とか回せる感じです、夫に送り迎えを変わってもらえるのはこういう日です、など、全てさらけ出しました。 上司は「え、そこまで言うの?」という感じで固まっていましたが(笑)、細かいことまで話さないと分かってもらえないだろうなと思って。 また、「時短を取得しながら必要に応じて残業する」ことを上司に了解していただきました。 いまは週に1回程度保育園のお迎えを夫に代わってもらって 月10時間くらい残業していますが、いろいろな事情を勘案すると終業時間は16:10にしておく方が都合がいいので、そういう体制を取らせていただいています。16:10を過ぎて働くのが常態化・既成事実化してしまわないように、帰れる日はきっちり16:10に帰ります。 そして、育休中に読んだ小室淑恵さんの本に書いてあった、朝と夕方にメールをするというのを、自主的に習慣化しました。朝は「今日はこの仕事を何時から何時までやります」という予定を、夕方は「予定していた仕事ができた/できなかった」「どこで詰まったか、どうして時間がかかったか」などの報告を、同じ部の方々(6人)にメールで送るというものです。 送り続けていると、そのうち上司や同僚から、「優先順位はこの仕事が先だよ」「最近予定通りにできてないことが多いけど、こうすればできるんじゃない?」など、アドバイスが得られるようになりました。上司は私が何をやっているか分からない状態より、こうしてプロセスが見えている方が安心すると思います。 実は部長からは初め、「こんなものは意味がない」と言われることもあったのですが、 めげずに送り続けているうちに、その部長からもかなりコメントをいただけるようになりました! 私もだんだん慣れてくると、「今週は保育園でインフルエンザが流行っています」「今朝、真ん中の子が鼻水が出ていて調子が悪そうでした 。ちょっと危険かもしれません」「今日は下の子を病院に連れて行くので終業後すぐに飛び出します」みたいなことも書き添えて伝達するようになり(笑)、今では重要なコミュニケーションツールにもなっています。 <インタビュアー> 効率化・見える化と周囲が手助けしやすい環境づくりを、一度に実現できる素敵な取り組みですね! 家庭の近況報告をさりげなく併記するというのもいいですね。それだけを単独で伝えるとアピール感が出て微妙かもですが、仕事の報告のオマケ的に伝えられるという(笑) そして何より、部長に否定されてもめげずに続けるというところが素晴らしい! 見習います…! <インタビュアー> 自分の事情でほかの人に仕事の分担やカバーをお願いしなくてはいけない場面もあると思うのですが、「申し訳ない」「嫌がられるのではないか」と思うと、ハードルが高いなと感じます。Tさんは、自分の事情でほかの人に仕事の分担やカバーをお願いしなくてはいけないときに、工夫されていることや心がけていることはありますか。 <Tさん> ここでも先ほどお話しした毎日のメールが役に立っています。 現在の部署では「1業務1担当」で、代わりの人がいないんです。 そのため、他の人にカバーをお願いするのは難しいのですが、周囲に担当業務の進捗状況や自身の家庭状況を日々共有しておくことで、リカバリーの仕方も見えやすくなりますし、相談しやすい空気を作ることができます。 「すみません、ここはどうしても自分では解決できません」と相談し やすくなりますし、「こういうことは助けるので声をかけて下さい」と言ってもらえたりもします。 面白いんですが、私がメールで家庭の事情もさらけ出すようになってから、今まで家庭のことは全く口にしなかった部長からも「子どもの体調が悪いので今日は家で仕事をします」などの発言が出てくるようになりました。 <インタビュアー> 仕事人間の部長も変えてしまった! それはすごいことですね。皆が相談し合える、カバーし合える職場になるのはいいことですよね。   3. 優先順位とモチベーションについて <インタビュアー> 日々時間がない中で、仕事でも家庭でもある程度割り切りが必要かと思います。絶対に譲れない点、ここは諦める点など、Tさんの中での優先順位付けを教えて下さい。 <Tさん> 私が絶対に譲れない点は、「子どもの精神的負担を増やさない」ということです。平日に家族以外の人が 子供の面倒を見ることは、結構子どもたちの負担になると感じており、それは極力やらないと決めています(前述の発病2日目以降の病児シッターのみ)。 諦めた点は、掃除です。自分でやることを諦め、ほぼすべての掃除を家事代行さんにお任せしています。 <インタビュアー> 3人のお子さんを育てながら働くのは、やはり毎日大変なこともあると思いますが、そんな中でモチベーションをどこに置いていらっしゃるか、教えて下さい。 <Tさん> 家族で旅行に行って子どもたちが大喜びする顔を楽しみにしています。また次も連れていってあげられるように仕事を頑張ろう!と思います。 子どもたちにも、「パパとママが二人とも仕事 をしないと、ああいう楽しいところには行けないんだよ」と説明して、自分だけでなく家族全体のモチベーションにしています。   4. 育休プチMBAについて <インタビュアー> 育休プチの勉強会に参加された経験がどのように役に立っているか教えて下さい。 <Tさん> 勉強会に参加して、「同じ状況で頑張っている人がこんなにたくさんいるんだ!」とびっくりしたのと同時に元気をもらいました。自分だけじゃないんだ、と。 また、ケーススタディを通して、思い込みによるトラブルやコミュニケーションの不足によるトラブルが結構多いことに気づきました。それを認識した上で復職できたのは、復職後に活きたと思います。 復職時には、育休中に勉強会に参加してこういう内容を学びました、と上司に伝えました。すると上司から、「育休ってキャリア形成やスキル習得の面から見ると 時間のロスだと思っていたけど、意外と違うんだね」というコメントがありました。活動していたことをアピールするのってすごく大事なんだなと感じました。   5. 育休中の人へのメッセージ <インタビュアー> 最後に、現在育休中の人へメッセージをお願いします! <Tさん> 抱え込まない、ということが非常に大事だと思います。 たまにはプチ逃避も大事です! 大変になったらちょっと逃げてみたらいいんだ、と気を楽にしてみてください。 <インタビュアー> 今日は本当にどうもありがとうございました!   【インタビュー後記】 貴重なお話をオープンに具体的に語ってくださったTさん。とてもオープンマインドでにこやかな、人を和ませる雰囲気をお持ちの方でした。 優先順位も明確で、お子さんとご自身の精神状態をいい状態に保つことを何よりもいちばんに考えていらっしゃることがよくわかりました。その軸がぶれないから、ひとつひとつの事象に迷いなく対応できるんですね。 家事のアウトソーシング状況や、育休中から計画的に業者を比較検討されたお話しなども、具体的に教えていただいて非常に参考になりました。 そして、朝夕のメールのお話は本当に画期的でした! 自分の仕事を見える化して上司に安心感を与えるとともに、アドバイスを得て効率化につなげたり、周囲が手助けしやすい環境づくりをしたりと、一石二鳥にも三鳥にもなっているのがとてもよくわかりました。 しかも、それを自主的に習慣化しただけでなく、上司に否定されてもめげずに続ける心の強さが、本当に素晴らしいですよね! 「継続することで周りも変わってきました」とおっしゃっていたTさん。私たちも、復職後は困難に直面することがあると思いますが、諦めずに続けることこそいちばん大事なのかもしれません。 Tさん、とても参考になるお話をどうもありがとうございました!   ~★~★~★~★~ 次回の育休プチMBA勉強会は、9/21(木)@巣鴨、テーマは「リスク管理とマネジメント思考」です。 皆さんも、子連れOKの勉強会で復職に向けた準備をしませんか? Tさんのおっしゃったように、「同じ状況で頑張っている人がこんなにたくさんいるんだ!」と、刺激と元気をもらえますよ♪ 詳細はこちらです → http://peatix.com/event/289833 ※8月23日16時現在、ありがたいことに完売しています! 前日や当日に病児事由のキャンセルが発生する場合がありますので、参加希望の方は随時チェックしてみてくださいね。   また、第4期(秋)の「育休プチMBA勉強会」の運営メンバーを、そろそろ募集します! 任期は2017年10月から2018年3月まで。 気になる応募方法ですが、以下のWSIプチMBA集合研修にご参加の方に、応募用紙をお渡しします。 ●9月6日(水)「経営戦略基礎」 → http://peatix.com/event/289160 ●9月13日(水)「リーダーシップ2」 → http://peatix.com/event/289717 メンバーの条件は、以下の3点です! ① 理念とビジョンを理解し、一緒に体現できる方 【運営理念】子どもを持ちながら働く”が本人・家族・企業にとって当たり前になる社会の実現 【運営ビジョン】子どもを持ちながら働く”ことが当たり前だと捉える個人や企業が増える 育休復職後、時間や場所などの制約を持ちながらも成果をもたらし、組織に貢献できる人材が増える ② 育休中に成長したい!新しいことに挑戦したい!という方 ③ 9月6日 or 13日のWSIプチMBA集合研修と、9月21日14時15分から@巣鴨のオリエンテーションに出席できる方 Facebookでも詳細ご案内しています♪ → https://www.facebook.com/ikukyu.mba 運営メンバーに興味がある方は、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。

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