学習内容
この勉強会では、制約人材に必要な実践力を以下の3つに定義し、これらの力をビジネス・スクール(経営大学院)等の実務家育成の場で活用されているケースメソッド教育によって習得することを目指しています。
ケースメソッド教育では、参加者が相互に討議する「学びの共同体(Learning Community)」でのディスカッションを通じて思考トレーニングを行います。
参加者は、1回目で自らに足りないものを自覚し、3回目くらいから思考に変化が現れはじめ、6回以上で安定的に意識変化が起きますので、継続受講を推奨しています。
1)マネジャー思考
プレイヤー思考から、「他者を使ってものごとを成し遂げること」と定義されるマネジャー思考にシフトするために必要な思考。
時間に制約ある制約人材が組織に貢献するためには、自分が効率的に働くのはもちろんのこと、他者の力を借りながら成果を出すための思考が求められます。
マネジャー思考についての詳細は当勉強会の参考文献(中原淳「駆け出しマネジャーの成長論」中公新書ラクレ,2014年)をご参照ください。
2)リーダーシップの構造づくり軸
「リーダーシップ」は、組織メンバーの役割やタスクを定義する行動(構造づくり軸)と、信頼関係や感情へ気配りする行動(配慮軸)を統合した力として定義されます。
長時間勤務ができない制約人材が滞りなく業務を担うためには、構造づくり軸の要素を鍛える必要があります。
3)両立上の「壁」を乗り越える力
復職後に直面する様々な苦境(壁)をプレビューし、予め冷静に対策を検討しておくことで、いざというときにその力を発揮できることを目指します。
カリキュラム
各勉強会は学習の狙いとなるテーマと、ケーススタディの課題となるケース(事例)から成り立っており、全6種類用意しています。
※新規追加などのアップデートを行う可能性があります。
テーマ | ケース |
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復職に備えた準備をする | 西田はるかの職場復帰前面談 |
クリティカルに考える | 育児に理解のない上司と山田優美 |
時間制約をどう克服するかを考える | 復職して3ヶ月目の井田美咲 |
人を動かすコミュニケーション | アルバイトが自主性を持って働かない んですと訴える店長 |
組織における自分の役割を考える | 退職を考える時短勤務の仁美 |
時間制約をどう克服するかを考える | 岡村課長と定時後のクレーム |
自分のキャリアについて考える | 遠距離通勤に悩む渡辺久美子 |
「全体最適」の仕事術 | リモートワークのモヤモヤ |
もっと学びたい方
【WSIプチMBA】
限られた時間の中で最大限のパフォーマンスを発揮するための、「意識変革」を実現させるクラスです。
ディスカッションを通じて、経営学の専門知識の獲得と思考の訓練を行います。
ゼロ歳児が同伴できますので、育休中の方にも適しています。オンライン講座もあります。
育休プチMBA®とWSIプチMBAを通じて、育休期間に復職後に役立つ思考技術、スキルを学びましょう。

<参考文献>
・国保祥子『働く女子のキャリア格差』 (ちくま新書)
・中原淳『駆け出しマネジャーの成長論』(中公新書ラクレ)