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実録‼︎不妊治療と仕事に揺れた最前線‼︎〜経験者が語るどっちも選べるマインドのコツとは?〜第3回〜

2022/10/28

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子どもを持ちながら働く”が当たり前になる社会を目指して――
育休中・復職している方も含めた多様なメンバーが集まる『育プチライター』によるブログシリーズ。
ときに悩み、ときに自分を奮い立たせ、でも前向きに楽しく”子どもを持ちながら働く”を実践中!そんな方たちのリアルをお届けします。

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こんにちは。
復職後4年のごんちゃんです。

 


前回までの続き

不妊治療を本格的に始めたものの思うような結果は得られず、どんどん追い込まれていく。とうとう体外受精の段階に踏み入れるが、果たして上手くいくのか⁇

 

治療を「やめる」ことを決める

体外受精の治療に進み、これまでの倍以上の薬を服用することになりました。

体外受精は、採卵手術により排卵直前に体内から取り出した卵子を体外で精子と受精させる治療です。採卵手術に先立ってしばしば調節卵巣刺激という方法で数個~10個前後の成熟卵を得るべく排卵誘発剤を1週間前後使用します。採卵手術は、経腟エコーで観察しながら腟から卵胞を穿刺し、卵胞液とともに卵子を吸引して行います。※1

人工授精までは排卵のために最も良い卵子を育てることが目的でしたが、体外受精は採卵のためになるべく多くの良い状態の卵子をゲットしなければなりません。数時間ごとに服用しなければならない内服薬に加えて、自己注射で排卵誘発を行う必要がありました。注射のためだけに仕事を休むことが難しく、自分で注射することを選択しましたが、自ら痛みを与える行為に虚しさが込み上げてきました。

採卵手術は局所麻酔の処置を受けていたはずですが、卵巣に針を刺して卵子を採取する行為は想像以上に痛みを伴うもので、手術中にもかかわらず、涙が止まりませんでした。手術に付き添う看護師さんが優しく手を握ってくれた気持ちがまたうれしくて涙、涙の嵐…。

こんなセンチメンタルな気持ちになっていたにもかかわらず、手術後は通常通り出勤しました。そこまでして仕事が好きなの?という声が聞かれそうですが、実は違うんです。仕事という行く場所があって、必ずやらなければならないことがある。そのことが何よりも自分を救ってくれたのです。仕事中は手術の辛い記憶を忘れることができる。また、手術後の行程である受精の結果は電話で知らされることになっていたため、何かしていなければ、到底、耐えられない時間だったと言えます。その時は仕事というものが押し潰されそうなくらい膨らんだ私の頭の中の思考を一時的に萎ませてくれる存在だったのです。あんなに仕事を辞めたいと苦しんでいたのに、一転して仕事に感謝している自分の変わり身の早さに驚きました。

無事に採卵も終わり、これで一安心かと思いきや…
この時、夫側に不調があり、20個近くの卵子を採取できたにもかかわらず、受精することができたのはたったの2個。
しかも、体外受精では難しい状況で顕微授精へ移行。
ざっと、金額は60万程度。もう、なるようになるしかない‼︎
月の給料をはるかに超える額が一瞬で吹っ飛びました‼︎

ようやく、妊娠に向けてスタートラインに立てた私の気合いはめちゃくちゃ高まり、受精卵を自分の身体に迎え入れるための万全の準備を整えることにエネルギーを費やしました。
治療以外でも、鍼灸や整体を試したり、とにかく、できることを何でもしたい。後悔はしたくない。逆にここまでしたのであれば、結果がついてくると信じて疑わなかったのです。

しかし、妊娠には至りませんでした。

先生から告げられた一言にもう何も発することができず、
ただ涙が静かに流れる。
診察室を出た後も涙が止まらず、トイレに避難するものの外へ出られなくなってしまいました。

その時、初めて、自分はもう限界なんだと気づきました。
頑張ってどうにかなるものでもない。
もう充分、自分を犠牲にした。
「すぐにでも治療をやめよう。もっと自分を大事にしよう。治療が最優先で夫婦の時間さえも減っていた。久しぶりに温泉旅行に行きたい。」

ここまできてようやく、自分の本心がわかったものの、受精卵はあと1個残っていたため、最後の1回だけ治療をしてやめることを決めました。

2回目は先生から妊娠には至っていないことを告げられても、動揺して泣かない。その際は、治療をやめるとはっきり言う。何度も何度も状況をシュミレーションして、前向きに次の一歩を踏み出そうと心に誓いました。さもなければ、きっと自分は後ろ髪を引かれてしまうだろう。治療したことが悪い思い出になってしまうだろうと思ったからです。

結果として、まさかの妊娠に至り、不妊治療の病院を「やめる」のではなく、「卒業」という形で終えることができました。

 

 

*1 一般社団法人 日本生殖医学会 HPより

今回の育プチライター
ごんちゃん
家族は3人(夫、5歳の男の子)、愛知県名古屋市在住。好きなことはファッション(服が大好きで、ファッションショーの企画も趣味でやっています。)、ピラティス(いずれはインストラクターの資格を取りたい野望あり)です。仕事は市役所職員の事務職をしています。学生卒業後に就職後、総務や福祉の業務に携わり、産休育休を経て、2019年に復職。 育休中に育プチMBAと出会い、体験講座を受講。復職後にコミュニティ内の投稿記事に励まされることが多く、より交流を深めたいと今回のライター募集に応募しました。

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◆育休プチMBA®️は、復職後に起こり得る様々なケーススタディを用います。視座を高くもつこととはどういうことか、頭でだけではなく体感で理解できます。子どもを持ちながら働くことに不安な方、復職を控えている方、ぜひふるってご参加ください♪
オンラインは前日15時まで、会場開催は当日11時までお申し込み可能です。

◆11/10 (木)10:00-13:00【オンライン開催】
「時間制約をどう克服するかを考える」
(認定ファシリテーター:小林良江さん登壇)
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◆11/29 (火)11:00-14:00【会場開催】
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(認定ファシリテーター:大西愛歌さん登壇)
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◆12/8 (木)10:00-13:00【オンライン開催】
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(認定ファシリテーター:平田江梨子さん登壇)
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