数の力で世界を変える!【前半】後輩を巻き込んだら職場の空気が変わった話
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子どもを持ちながら働く”が当たり前になる社会を目指して――
育休中・復職している方も含めた多様なメンバーが集まる『育プチライター』によるブログシリーズ。
ときに悩み、ときに自分を奮い立たせ、でも前向きに楽しく”子どもを持ちながら働く”を実践中!そんな方たちのリアルをお届けします。
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こんにちは。地方都市在住ワーママのいちみなです。日々、小2の息子を育て(育てられ)ながら、公務員として海外と関わる仕事をしています。
前回の記事では「未就学児の母は私だけ」だった職場復帰について書きました。
※ 前回の記事はこちらから!
「未就学児の母」は私だけ マイノリティな私の生存戦略
【前半】https://ikukyumba.jp/archive/2022/10/18136/
【後半】https://ikukyumba.jp/archive/2022/11/18163/
その5年後、優秀な後輩(=Aさん)が、産休・育休を経て同じ職場に戻ってきてくれることになりました。
Aさんは、様々な要素を考慮した結果、多忙な我が部署へフルタイムで復帰することにしたそうです。ところが、Aさんが復帰してしばらく経った頃、職場の男性陣がこんな発言をしていました。
「復帰早々こんな大変な部署に戻されるなんて・・・。お子さんまだ小さいのに、Aさん、かわいそう。」
え、彼女がいろいろ考えて決めたことよ?かわいそうって、なにゆえ??
男性陣の発言は、おそらく100%善意。発言に微塵も悪気がないのは、私にもよーーーくわかりました。彼らには、「育児中の女性は、負担の少ない部署で働くのがよい」という、過剰な配慮からくる思い込みがあったのかもしれません。ただ、それは所謂「マミートラック」であり、万人が望んでいる道ではないという認識はなかったようです。
それから数週間後、3人での出張が必要な案件が発生しました。上司から人選を任された私が、主担当の後輩(=Bくん、30代前半)に「Aさんにも出張頼んでみよう」と提案したところ、彼は明らかに戸惑っています。
「え・・・Aさん、お子さんいますよね?」
え・・・私だって、お子さんいますよ??
幼い頃からジェンダー教育を受けてきた世代で、名実ともにうちの「エース」でもあり、男女の枠に捕らわれずフラットな考えができるBくん。なのに「育児中の女性=出張NG」と思っていたのか!という衝撃。(そして私は「育児中の女性」枠から外されていたのか!笑)
男性陣とのやり取りを通じて、そうか、「認識」というのは人によって随分と異なるものなんだな・・・という至極当たり前のことに改めて気づいた私は、当事者のAさんの意向を聞いてみることにしました。
「出張をお願いしたい。でも、もし『今は育児を優先したいから家は空けたくない』という気持ちだったら、無理しないでそう言って。スタンスは、人それぞれ違っていて良いから。」
彼女の返事は、私にとって希望に満ちたものでした。
「是非行きたいです。ここ数年が、経験を積むチャンスだと思っています。」
そして、
「ママにだけ『お子さんいるけど大丈夫?』って聞くの、変ですよね~。パパには、そんなこと聞かないのに(笑)。」
Aさんが出張を快諾してくれたことをBくんに伝えましたが、彼はまだ半信半疑。そこで、育児中の母として、こう力説しました。
「子供が0歳だろうが何歳だろうが、信頼できる大人が自分の周りにいれば、国内だって海外だって出張に行ける。自分に成長の機会が回ってきた時に『チャレンジしたい!』って思うのは、男性だけじゃない。育児中の女性でも、チャレンジしたい人は絶対にいるよ。」
Bくんは当時新婚で、共働き家庭をスタートさせたばかり。私の暑苦しい訴えに、目から鱗が落ちたような表情で一言「・・・勉強になります!」と答えてくれたのが印象的でした。
Aさんは、結局1年間で3回国内出張に行き、大活躍してくれました。当初は彼女の真意を探りながら出張を打診していた私も、半信半疑だったBくんたち男性陣も、2回目以降は何の躊躇もなく、彼女に出張を打診するようになりました。
今思えば、「未就学児の母は私だけ」だった時代は、私の働き方は「珍しい例」として処理されていたように思います。2歳児を夫やベビーシッターに任せて国内外へ出張に行く私は、おそらく「わけわからん存在」だったはず。
ですが、同じく未就学児の母となったAさんが、職場への貢献や自らの成長のために出張したい!と言ってくれたことで、職場内に「あれ(=私)は『珍しい例』じゃなかったんだ」という空気が漂い始めます。私1人では変えきれなかった職場の既成概念や過剰な配慮を、Aさんや、彼女に感化されたBくんたちが一緒に変えてくれた。そう思っています。
ワーママのみなさんは、職場内に「育児中の女性がチャレンジングな業務を担う」という事例が少なく、自分の想いと周りからの「過剰な配慮」とのギャップに苦しむ時があるかもしれません。そんなときは是非、同じスタンスの仲間を見つけたり、育てたりしてみてください。きっと、仲間が増えていくたびに、職場の空気が変わっていくことと思います!
後半では、「仲間を見つけたり、育てたり」するために実践したことや、チャレンジしたAさんのその後などをお伝えしたいと思います!
いちみな
地方都市で小2男子の子育てに奮闘中の、40代フルタイムワーカー。民間企業勤務→中国留学→国際交流団体勤務(中国駐在)を経て結婚&出産、現在は公務員として海外からの誘客に関わる仕事をしています。趣味は旅行。美味しい食べ物や地域ごとに異なる文化に魅了され、中国全省を踏破。時々アジア(中国以外)、まれに欧米も行きます。飛行機好き&電車好きな息子と一緒にいつか海外鉄道旅をするのが目下の夢。 ブログを通じて、良くも悪くも私なりの「働く母のリアル」をお伝えできたら幸いです。
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いちみなさんのこれまでの記事はこちらから
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・外注のメンタルブロックを外そう! 私たちが日本経済を回している?!
・「未就学児の母は私だけ」マイノリティな私の生存戦略【前半:環境を整える編】
・「未就学児の母は私だけ」マイノリティな私の生存戦略【後半:「完璧」はあきらめた編】
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