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共働き社会の強い味方! 台湾社会インフラのありがたさ

2023/11/10

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”子どもを持ちながら働く”が当たり前になる社会を目指して――
育休中・復職している方も含めた多様なメンバーが集まる『育プチライター』によるブログシリーズ。
ときに悩み、ときに自分を奮い立たせ、でも前向きに楽しく”子どもを持ちながら働く”を実践中!そんな方たちのリアルをお届けします。

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こんにちは。復職8年目のいちみなです。日々、小3の息子を育て(られ)ながら、公務員として台湾に駐在しています。

台湾の女性の社会進出率は、アジアの中でトップクラスだと言われています。それを象徴するかのように、内閣の最高責任者である「総統」も、女性である蔡英文氏が2016年から務めています。そして私が普段やり取りしている台湾の会社でも、女性が重要なポジションを任されているな~と感じることが多々あります。
今回は、そんな台湾で共働き家庭を支える社会インフラをご紹介します。


◆データで見る「台湾における女性活躍」


男女格差の評価指標のひとつに、世界経済フォーラム(WEF)のジェンダーギャップ指数(GGI)ランキングがあります。
台湾は国連に加盟していないのでGGIランキングの対象外ですが、GGIと同様の基準で台湾の指数を算出すると、台湾は157カ国中38位に相当するそうです(※1)。この順位は、日本(121位)、中国(108 位)、韓国(103位)など、アジアの国々を大きく引き離しています。
また、国会議員の女性比率は41.6%で、10%に満たない日本と比べると4倍以上。ちなみに2019 年の同性婚の合法化も、アジアでは初。台湾はまさに、多様性社会のお手本のような環境なのです。


◆台湾における共働き状況


台湾の衛生福利部(日本の厚生労働省に相当)の調査(※2)によると、台湾の共働き率は、小学生(6歳~11歳)の子供がいる家庭で74.5%に達しています。
一方の日本はというと、共働き率は婚姻世帯全体の約7割(※3)。ん?あまり変わらない?と思われるかもしれませんが、日本の場合、「妻がフルタイムで働いている家庭」に限定すると、この割合はぐっと下がり、3割に満たなくなります。
翻って台湾の状況を見てみると、台湾のパートタイム労働者の割合は、2021年でわずか3.7%というデータがあります。つまり「小学生(6歳~11歳)の子供がいる共働き家庭の大多数は、夫婦ともにフルタイム勤務である」と考えることができます。


◆共働きを支える社会インフラ、シッター・学童(安親班)・病院


そんな共働き社会台湾では、共働き家庭に優しい社会インフラが数多くあります。
まずはシッター。2014年に政府が「ベビーシッター登録制度」を導入し、政府主導でシッターの質の担保を始めました。シッターの登録のためには試験を受ける必要がありますが、試験には学科試験と実技試験があり、なかなか難易度が高いものも!
そして登録試験に合格したシッターに保育をお願いすると、政府から補助金が支給されます。この補助金、従来は「所得制限」があり、高所得者は補助金の対象外でしたが、2023年1月からは所得制限がなくなりました。


そして学童(安親班)。「あんちんばん」と読みます。台湾の小学校は、(意外なことに)低学年だと週5日のうち4日は半日で授業が終わってしまいます。放課後、子供たちが通うのが「安親班」。都心だと、小学校の近くには複数の安親班があることも多く、しかも「英語でのバイリンガル教育がウリ」「芸術とスポーツに注力」など、独自の特徴を打ち出しているところも。19時頃まで預かってくれることが一般的ですが、中には21時以降の預かりにも対応するところや、24時間対応のところもあります。


また、病院も、非常にありがたい存在です。何がありがたいかというと、夜間診察が一般的であること。大規模な総合病院でも、20時(頃)までに受付をすれば診察をしてくれるので、「夕食後から子供の体調がすぐれない」という場合でも、翌朝まで不安を抱えて待つ必要はありません。我が家も息子が謎の咳を発症し、夜に息子を病院に連れて行ったことがありました。夜間や休日も対応してくれている医療関係者の方々には、本当に頭が下がります。


◆「トップクラス」なのは昔から?


いまや「女性の社会進出率、アジアトップクラス」の台湾ですが、もちろん、昔からこのような状況だったわけではありません。むしろ数十年前までは「男主外,女主内(夫は外で働き,妻は家庭を守る)」という伝統的な考え方が強く残っており、大多数の女性が外での仕事をしたことがなかったというから驚きです!
きっと多くの女性たちがたくさんの声を上げてきた結果、社会が変化していったのでしょう。台湾の社会インフラの恩恵を受けている身として、身の引き締まる思いです。私も、自分のできることから声を上げていきたいと思います!


(出典)
※1:台湾行政院性別平等処「2022年性別図像」
※2:台湾衛星福利部「児童及少年生活状況調査(2018)」
※3:内閣府「男女共同参画白書 令和4年版」(2022年)

今回の育プチライター
いちみな
小3男子の子育てに奮闘中の、40代フルタイムワーカー。民間企業→中国留学→国際交流団体(中国駐在)を経て結婚&出産、現在は公務員として海外駐在中。趣味は旅行。美味しい食べ物や地域ごとに異なる文化に魅了され、中国全省を踏破。アジアや欧米にもたまに行きます。飛行機&電車好きな息子と、駐在地での鉄道旅を計画中。 ブログを通じて、良くも悪くも私なりの「働く母のリアル」をお伝えできたら幸いです。 Noteでも「いちみな@静岡/北京/台湾」として情報発信中! ”

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◆育休プチMBA®️は、復職後に起こり得る様々なケーススタディを用います。視座を高くもつこととはどういうことか、頭でだけではなく体感で理解できます。子どもを持ちながら働くことに不安な方、復職を控えている方、ぜひふるってご参加ください♪
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